【2026年最新】障害福祉施設はなぜ増え続けるのか?激増する需要と「質」への転換
- estyleishii
- 14 時間前
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「障害福祉サービスは供給不足だから、作れば埋まる」という時代は終わりを告げようとしています。
2026年現在、障害者人口の増加と予算規模の拡大は続いていますが、事業所運営の難易度はかつてないほど高まっています。
本コラムでは、最新の統計から見える背景と、これからの施設運営に求められる視点を解説します。
目次
伸び続ける障害者人口:背景にある「認定の広がり」
厚生労働省の最新データによると、日本の障害者総数は約1,160万人に達し、国民の約9.2%が何らかの障害を抱えている計算になります。
特に注目すべきは、「精神障害者」と「発達障害者」の急増です。
社会的背景: かつては「生きづらさ」として片付けられていた特性が、診断技術の向上や社会的な理解(合理的配慮の義務化など)により、適切に認定されるようになりました。
現代病としての側面: 複雑な労働環境によるメンタルヘルス不調(うつ病等)や、引きこもり状態からの脱却を目指す層が増えており、福祉ニーズは「保護」から「社会参加・就労」へと大きくシフトしています。
障害種別 | 総数(推計) | 在宅者 | 施設入所者 |
身体障害者 | 436.0万人 | 423.0万人 | 7.0万人 |
知的障害者 | 109.4万人 | 96.2万人 | 13.2万人 |
精神障害者 | 614.8万人 | 582.4万人 | 32.4万人 |
合計 | 1,160.2万人 | 1,101.6万人 | 52.6万人 |
出典:厚生労働省「障害福祉行政の最近の動向(令和5年資料)」
※精神障害者数は、医療機関への通院・入院患者数に基づき算出されています。
国家予算の推移:13年間で3倍、2026年にはさらなる拡大へ
障害福祉サービス予算は、この15年ほどで劇的に増加しています。
予算の推移: 2010年頃は約8,000億円でしたが、現在は3兆円規模へと膨れ上がっています。
2026年の現状: 高齢者福祉予算が「抑制」の方向にあるのに対し、障害福祉予算は「支援の充実」を掲げ、依然として拡大傾向にあります。これは国が「自立支援」を経済活性化の一環として重視している証拠でもあります。
【2026年の真実】施設数は増えたが「二極化」が進行中
「需要があるから増える」というフェーズは、特定の地域やサービスでは既に「飽和状態」を迎えています。
障がい児支援(こども)
児童発達支援や放課後等デイサービスは、ここ数年で爆発的に増えました。
しかし、2024年・2026年の制度改正により、「単なる預かり」を目的とした施設は報酬が大幅にカットされ、専門的な療育を行う施設への集約が進んでいます。
障がい者支援(おとな)
就労継続支援B型やグループホームも増加していますが、2026年からは「新設時の報酬抑制」や「質の高い支援への加算」が強化されました。
「数」は増えていても、「選ばれる施設」と「定員割れする施設」の二極化が鮮明になっています。
障害福祉サービスの複雑な構成を整理
初めての方にも分かりやすく、年齢と目的別にサービスを分類します。
対象 | 主なサービス種別 | 2026年のトレンド |
障がい児(18歳未満) | 児童発達支援、放課後等デイサービス | 5領域(療育)の専門性が必須に |
就労支援(18歳以上) | 就労移行支援、就労継続支援(A型・B型) | 一般就労への「出口支援」が評価の軸 |
居住・生活(18歳以上) | 共同生活援助(グループホーム)、生活介護 | 重度化・高齢化対応が生き残りの鍵 |
【まとめ】2026年 事業者に求められるのは「量」より「質」
人口と予算は増加傾向: 需要は依然として高い。
供給不足の解消: 地域によっては「供給過多」となり、選別が始まっている。
今後の展望: 2026年以降は、ICT活用による効率化や、専門性の高いスタッフによる「エビデンスに基づいた支援」が、安定経営の絶対条件となる。
障害福祉は「社会に必要とされる」誇り高い事業です。
しかし、制度のアップデートが速いからこそ、最新の動向を掴んだ運営が求められています。


