こども園・保育園・幼稚園で冬に乾燥する理由とは?換気と加湿から考える園舎の空調計画
- estyleishii
- 5 日前
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更新日:2 日前

換気と加湿を同時に考えることの重要性
今日も寒波の影響で寒いですね。インフルエンザも増加しているようですので、室内環境への配慮がこれまで以上に重要な時期です。
冬場になると、「加湿器を使っているのに湿度が上がらない」「換気をすると一気に乾燥する」と感じる施設は少なくありません。
この背景には、外気の「絶対湿度」という性質が大きく関係しています。認定こども園や保育園、幼稚園ではこの時期の空調調整には難儀します。
今回は園舎の空調調整に関わるお話をします。
目次
・まとめ
外気の「絶対湿度」が冬は極端に低い
朝起きたときは外気気温が氷点下くらいだと、エアコンをすぐにつけることが多いかと思います。
しかし、エアコンが効いてくるころには空気がカラカラに。
そこには、暖房による温度上昇と、換気によって取り込まれる外気の性質が大きく関係しています。
湿度には
相対湿度(%)
絶対湿度(空気中に含まれる水蒸気量)
の2つの考え方があります。
冬の外気は、気温が低いため、実は空気中に含めることができる水分量そのもの(絶対湿度)が非常に少ない状態です。
極端に言えば、たとえ「外は湿度80%」と表示されていても、実際の水分量はごくわずかなのです。
暖房+換気で、室内は一気に乾燥する
冬の施設では
暖房によって室温を上げる
法令や衛生管理のために換気を行う
という2つが同時に行われます。
ここで問題になるのが、換気によって取り込まれる空気の質です。
換気とは、絶対湿度の低い外気を室内に取り込む行為でもあります。
その空気を暖房で温めると、水分量は増えないまま温度だけが上がるため、相対湿度はさらに低下します。
結果として
加湿しても追いつかない
換気量が多いほど乾燥する
という状態が起こります。
乾燥がもたらす、認定こども園や保育園施設特有のリスク
室内の過度な乾燥は、単なる「不快」に感じるという事では済みません。
認定こども園・保育園では特に注意が必要です。
のど・鼻・気道の粘膜が乾燥し、感染症リスクが高まる
肌トラブルやかゆみの増加
静電気による不快感や転倒時の危険
体調変化を言葉で訴えにくい園児への影響が見えにくい
「気づいた時には体調を崩していた」というケースも少なくありません。
換気計画と加湿計画は「セット」で考える
実は冬の室内環境では、換気を減らす or 加湿器を増やすという単純な対策では不十分なのです。
重要なのは、換気計画と加湿計画を同時に設計することです。
例えば
換気量に対して、必要な加湿量が確保できているか
加湿器の設置位置が換気動線と干渉していないか
空気が一部だけ乾燥・過加湿になっていないか
結露やカビのリスクを同時に抑えられているか
これらは、運用だけでなく建築・設備計画の段階で差が出ます。
まとめ
寒さが厳しくなるほど湿度が上がりにくくなるのは、外気の絶対湿度が低い状態で換気と暖房を行っているためです。
だからこそ、認定こども園や保育園、幼稚園では、換気計画と加湿計画を切り離さず、空間全体で考えることが重要になります。


